SoftBank Airの利用を検討する中で、「レンタルで手軽に始められないか?」と考える方や、現在まさにレンタルプランで契約中の方が、解約や機種変更について悩んでいるケースは少なくありません。かつてはSoftBank Airの主要な契約方法の一つだったレンタルプランですが、現在その位置づけは大きく変わっています。

この記事では、SoftBank Airの「レンタル」というテーマに完全に焦点を絞り、まず現在のサービス提供状況を明確にした上で、現在レンタルプランをご利用中の方が必要とするであろう、料金体系、故障時の対応、そして最も重要な「解約時の返却方法」までを、一つの記事で完全に理解できるように徹底的に解説します。

さらに、なぜ現在では購入プランが主流になったのか、その歴史的背景と両者の違いも深掘りします。この記事は、SoftBank Airのレンタルに関するあらゆる疑問に終止符を打つ、決定版ガイドです。

【重要】SoftBank Airの新規レンタルサービスは現在終了

まず、最も重要な事実として、2025年現在、ソフトバンクが公式に提供するSoftBank Airの新規契約におけるレンタルプランの受付は終了しています。現在、新たにSoftBank Airを申し込む場合は、Airターミナルを分割払いで「購入」するプランが基本となります。

したがって、この記事の大部分は、過去にレンタルプランで契約し、現在もその契約を継続している既存ユーザーの方向けのガイドとなります。新規で契約を検討している方は、なぜレンタルプランがなくなり、購入プランが主流になったのかを解説する章をぜひご覧ください。

【レンタル契約者向け】料金・故障・機種変更の完全ガイド

現在、Airターミナル2、3、4といった機種をレンタルでご利用中のあなたへ。購入プランとは異なるレンタルプラン特有のルールと、知っておくべきポイントを解説します。

レンタル料金の仕組みを理解する

レンタルプランの料金は、「SoftBank Air サービス利用料」に加えて、「Airターミナル レンタル料」が毎月上乗せされる形で構成されています。レンタル料は、月額539円(税込)です。毎月の請求明細を確認する際は、このレンタル料が計上されていることを確認しましょう。

Airターミナルが故障・破損した場合の対応

レンタルしているAirターミナルは、あくまでソフトバンクからの借用品です。もし故障や破損(水濡れ、落下など)が発生した場合は、速やかにSoftBank Airサポートセンターへ電話で連絡する必要があります。自然故障の場合は無償で交換してもらえる可能性が高いですが、利用者側の過失による破損の場合は、修理費用や交換費用が請求されることがあります。

旧式レンタル端末から最新の5G端末(購入)へ変更すべきか?

現在レンタルで提供されている端末は、4Gまでしか対応していない旧式モデルです。最新の5G対応端末(Airターミナル5や6)を利用するには、レンタル契約を一度解約し、新たに購入プランで契約し直す(機種変更する)必要があります。

購入プランへ変更するメリット
・5Gによる圧倒的な高速通信が利用可能になる。
・Wi-Fi 6やWi-Fi 7といった最新規格で、家庭内の通信環境が安定する。
・月々のレンタル料(539円)の支払いがなくなる。

購入プランへ変更するデメリット
・新たに端末代金の分割払い(36回または48回)がスタートする。
・途中解約した場合、端末代金の残債を支払う義務が発生する。

現在の通信速度に不満があり、長期的に利用を続ける予定であれば、最新端末への変更は非常に価値のある選択です。サポートセンターに連絡し、機種変更に関するキャンペーンが実施されていないか確認してみることをお勧めします。

【最重要】レンタル端末の解約と返却手順の完全マニュアル

レンタルプランの契約者が最も注意しなければならないのが、解約時の「端末返却」です。購入プランとは異なり、レンタルした機器は全てソフトバンクへ返却する義務があります。このプロセスを怠ると、高額な違約金が請求されるため、手順を正確に理解しておきましょう。

ステップ1:電話での解約申し入れ

まず、SoftBank Airサポートセンター(0800-222-5090)へ電話し、解約の意思を伝えます。この際、オペレーターからレンタル物品の返却について案内がありますので、しっかりと内容を確認してください。

ステップ2:返却物一式を準備する

返却が必要なのは、Airターミナル本体だけではありません。契約時に送られてきた付属品も全て返却対象となります。

【返却が必要なものリスト】
□ Airターミナル本体
□ 電源アダプタ
□ LANケーブル
□ (あれば)外箱や取扱説明書

これら一式が揃っているか、必ず確認してください。一つでも欠品があると、追加で料金を請求される可能性があります。

ステップ3:梱包して指定の返却先へ発送する

返却物をダンボールなどの箱に詰め、緩衝材(新聞紙を丸めたものなど)で輸送中に破損しないようにしっかりと梱包します。発送伝票の宛先には、下記の公式な返却先住所を記入します。

【SoftBank Air レンタル機器返却先】
〒272-0001
千葉県市川市二俣678-55
ESR市川ディストリビューションセンター3階 北棟N8
ソフトバンク返品センター 宛
※電話番号の記入は不要です。

重要:送料は自己負担(元払い)です。着払いで送ってしまうと受け付けてもらえないため、必ず元払いで発送してください。また、輸送中のトラブルに備え、必ず追跡番号が発行される配送方法(ゆうパックや宅配便など)を利用し、控えを保管しておきましょう。

ステップ4:返却期限と未返却時の違約金

レンタル機器の返却には期限があります。通常、解約手続きが完了した月の翌月20日までに、ソフトバンク側で返却が確認される必要があります。この期限を過ぎても返却が確認されない場合や、返却した機器に著しい破損があった場合は、高額な違約金(機種により10,000円〜30,000円程度)が請求されます。解約を決めたら、速やかに発送手続きを行いましょう。

なぜレンタルプランは無くなったのか?購入プランとの比較

新規契約を検討している方が疑問に思う「なぜ今はレンタルできないのか?」という問いに答えていきましょう。その理由は、端末の高性能化と、それに伴うビジネスモデルの変化にあります。

レンタルと購入のメリット・デメリット比較

項目 レンタルプラン(旧) 購入プラン(現行)
初期費用 低い(事務手数料のみ) 実質的に低い(事務手数料のみ)
月額料金 サービス料+レンタル料 サービス料のみ
最新端末の利用 不可(旧式端末のみ) 可能(常に最新端末)
解約時の費用 返却の手間+未返却時の高額違約金 端末代金の残債リスク
所有権 ソフトバンク(借用品) 利用者(購入品)

かつて端末の性能が低く、本体価格も安かった時代は、レンタルで初期費用を抑えるメリットがありました。しかし、5G対応などで端末が高性能・高価格化するにつれて、月々の割引で端末代の負担をなくす「購入プラン」の方が、ユーザーにとっても、ソフトバンクにとっても合理的になったのです。購入プランであれば、ユーザーは常に最新・最高の性能を享受でき、ソフトバンクは長期的な契約を見込めます。この変化は、サービスの品質向上に伴う、自然な流れだったと言えるでしょう。

まとめ:レンタル契約者は「返却」を、新規契約者は「購入」を正しく理解する

SoftBank Airのレンタルプランは、現在では過去の契約形態となりました。もしあなたが今もレンタルプランを継続中なのであれば、この記事で解説した「故障時の対応」そして特に「解約時の返却義務」を強く意識しておく必要があります。

そして、これから新たにSoftBank Airを検討するのであれば、「レンタル」という選択肢は存在せず、「購入」が唯一の道であることを理解し、その上で端末代金の実質無料の仕組みや、途中解約時のリスクを把握することが、後悔のない契約への第一歩となります。