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SoftBank Airの中古端末は買うな!「格安SIMで再利用」の野望が打ち砕かれる理由

フリマアプリやオークションサイトを見ていると、SoftBank Airの端末(Airターミナル)が、数百円〜千円程度という驚くべき安値で大量に出品されているのを目にします。「定価数万円の高性能ルーターがこんなに安いの?」「これを買って、ドコモやau回線の格安SIMを入れたら、最強にコスパの良いホームルーターができるのでは?」

DIY精神溢れる方や、通信費を節約したい方なら、一度はそんな「錬金術」を思い描くかもしれません。しかし、プロの視点から断言させていただきます。

その野望は、100%打ち砕かれます。中古のAirターミナルを買うのは、お金をドブに捨てるのと同じです。

この記事では、なぜSoftBank Airの端末が「SIMフリー化」できず、他社SIMで運用できないのか。そして、なぜ市場にこれほど安く溢れかえっているのか(=使い道がないから)。その残酷な真実と、解約後の端末の「唯一の正しい処遇」について、包み隠さず解説します。

第1章:中古市場の「激安」には理由がある ― 誰も使えないから安い

まず、市場の原理を考えてみましょう。もしAirターミナルが、SIMフリースマホのように「SIMカードを差し替えれば他社でも使える便利なルーター」だとしたら、数百円で売られるはずがありません。もっと高値で取引されているはずです。

激安で叩き売られている理由は単純。「SoftBank Airの契約がない状態では、ただの白い箱(オブジェ)にしかならないから」です。出品者たちは、解約して不要になったけれど捨て方が分からず、少しでもお金になればと出品しているに過ぎません。これを「掘り出し物」と勘違いしてはいけないのです。

第2章:他社SIM利用を阻む「鉄壁のガード」

「でも、SIMロック解除とか、裏技があるんでしょ?」と思うかもしれません。しかし、Airターミナルには、スマートフォンとは比較にならないほど強固な制限がかけられています。

1. SIMロック解除機能が存在しない

スマートフォンは総務省の義務化によりSIMロック解除が可能になりましたが、Wi-Fiルーターはその対象外です。ソフトバンクはAirターミナルのSIMロック解除手続きを一切提供していません。公式・非公式問わず、解除コードの発行などは不可能です。

2. IMEI(製造番号)ロックによる完全な紐付け

これが最強の壁です。SoftBank AirのSIMカードは、「契約時に紐付けられた特定のAirターミナル(IMEI番号)」でしか通信できないように、ネットワーク側で制御されています。

Airターミナルに他社のSIMを入れる → SIMロックとAPN設定不可で通信不能。
Airターミナルに、スマホ用のソフトバンクSIMを入れる → IMEI制限で通信不能。
Airターミナル用のSIMを、スマホに入れる → これもIMEI制限で通信不能。

つまり、AirターミナルとSIMカードは「運命共同体」であり、どちらか片方だけを変えることは一切できない仕様なのです。

3. APN設定画面がない

他社のSIMカードを使うには、接続先情報(APN)を設定する必要がありますが、Airターミナルの設定画面には、そもそもAPNを入力する項目自体が存在しません。ファームウェア(内部ソフト)がソフトバンク専用にカスタマイズされており、ユーザーが介入できる余地がないのです。

第3章:「持ち込み契約」もできないという罠

「じゃあ、中古で買ったAirターミナルをソフトバンクのお店に持ち込んで、正規のSoftBank Airとして新規契約すればいいのでは?」

残念ながら、これも不可です。SoftBank Airの契約は、「Airターミナルの購入(またはレンタル)」とセットであることが必須条件です。端末の持ち込みによる「SIMカードのみの新規契約」は受け付けていません。

つまり、中古で手に入れたAirターミナルを正規の方法で再利用する道も、完全に閉ざされているのです。

第4章:解約後の端末は「Wi-Fi中継機」にもならない

「回線としては使えなくても、家のWi-Fiが届かない部屋用の中継機(アクセスポイント)として使えないか?」というアイデアもよく聞かれます。

しかし、これも不可です。Airターミナルには、一般的なルーターにある「ブリッジモード(APモード)」が搭載されていません。ルーター機能(DHCPなど)を停止できないため、既存の家のルーターと接続するとネットワークが競合し、トラブルの原因になります。

有線LANポートはありますが、これはあくまで「出力用(PCやゲーム機を繋ぐ用)」であり、インターネット回線を「入力」してWi-Fiとして飛ばす機能はないのです。

第5章:唯一の正解は「リサイクル」か「SIMフリー機購入」

解約後の端末はどうすべきか?

解約して残ったAirターミナル(買取済み)は、残念ながら電子機器としての役割を終えています。無理に使い道を探して保管するよりも、「小型家電リサイクル」に出して、資源として再利用してもらうのが最も賢い選択です。お住まいの自治体の回収ボックスや、家電量販店のリサイクル受付に持ち込みましょう。部屋が片付き、気分もスッキリします。

格安SIMでホームルーターを作りたいなら

もし、格安SIMを使って固定回線代わりのホームルーターを運用したいなら、最初から「SIMフリー専用のホームルーター」を購入しましょう。

おすすめ機種:
TP-Link Archer MR600 / MR510:安価で設定も簡単。楽天モバイルなどのSIMと相性が良い。
NEC Aterm MR05LN / MP02LN(モバイルルーター+クレードル):信頼のNEC製。安定性が高い。
PIXELA(ピクセラ)ホームルーター:ドコモ、au、ソフトバンク、楽天の主要バンドに対応。

これらであれば、APN設定も自由にでき、好きなキャリアの回線で快適なWi-Fi環境を作ることができます。改造などのリスクを冒すより、こちらの方が遥かに建設的で幸せな結果になります。

まとめ:Airターミナルは「ソフトバンク専用」。他での利用は諦めよう

「安物買いの銭失い」という言葉がありますが、中古のAirターミナルほど、この言葉が当てはまるものはありません。SoftBank Airは、ソフトバンクと契約して初めて価値を持つ専用デバイスです。

SIMフリー化や再利用の夢はきっぱりと捨て、正規のSoftBank Airを契約するか、あるいは用途に合ったSIMフリールーターを購入する。それが、時間とお金を無駄にしないための、唯一の正解です。

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