ソフトバンクやワイモバイルのスマートフォンをお使いのあなたなら、自宅のインターネットもソフトバンク系にまとめて、「おうち割 光セット」でスマホ代を安くしたいと考えるのが自然です。
そこで迷うのが、「SoftBank 光(光回線)」にするか、「SoftBank Air(ホームルーター)」にするか、という選択です。
「速度なら光、手軽さならAir」というのはよくある比較ですが、実はもう一つ、契約前に絶対に知っておくべき重要な違いがあります。それは、「おうち割を適用させるための『条件(オプション)』」と、「解約時の『リスク(費用)』」の違いです。
この記事では、技術的な速度の話は一旦置いておき、契約とお金にシビアな視点から、この2つのサービスを徹底比較します。これを読めば、あなたの家計にとって、どちらが真に「お得で安全」な選択肢なのかが見えてくるはずです。
第1章:「おうち割」適用の罠 ― オプション料金の有無
どちらもスマホ代が安くなる「おうち割 光セット」の対象ですが、その適用条件には大きな違いがあります。
SoftBank 光:必須オプション(月額550円〜)がかかる
SoftBank 光で「おうち割」を適用させるためには、「指定オプション(光BBユニット+Wi-Fiマルチパック+電話サービス)」への加入が必須条件となっています。これらはセットで月額550円(税込)〜かかります。
つまり、スマホ代が1,100円安くなっても、ネット代に550円のオプション料が加算されるため、実際の割引効果は差し引き550円程度になる計算です(※Wi-Fiルーター機能が付いてくるので無駄ではありませんが、固定費は上がります)。
SoftBank Air:オプション不要で適用される
一方、SoftBank Airの場合、「おうち割」適用のための必須オプションは一切ありません。契約するだけで、スマホ代の割引が満額適用されます。
【結論】
月々の固定費を1円でも安くしたい、余計なオプションには入りたくない、という点では、SoftBank Airの方がシンプルでお得です。
第2章:解約時のリスク比較 ― 「撤去」の重み
インターネット回線は、いつか解約する時が来ます。その時の「身軽さ」も重要な比較ポイントです。
SoftBank 光:工事費残債と撤去の手間
SoftBank 光の開通工事費(通常26,400円)は、キャンペーンで実質無料になることが多いですが、これは「24回などの分割払いで、毎月同額を割り引く」という仕組みです。
もし、2年未満で解約した場合、「工事費の残債」を一括で支払う必要があります。また、賃貸物件の場合、退去時に回線の「撤去工事(立ち会い必要)」を求められるリスクもあります。
SoftBank Air:端末買取なら「資産」になる
SoftBank Airも端末代金(36回払い)の残債リスクはありますが、物理的な回線工事を行っていないため、「撤去工事」は100%不要です。解約時はWebで手続きして、終わり。賃貸の原状回復トラブルとも無縁です。
さらに、Airターミナルは購入品なので、解約後はWi-Fiルーターとしては使えませんが、小型家電として処分するだけで済み、部屋に業者が入ることはありません。
第3章:キャッシュバックの条件比較
申し込み時の特典についても、傾向が異なります。
SoftBank 光:高額だが条件が細かいことも
光回線のキャッシュバックは3万〜4万円と高額ですが、適用条件として「光電話への加入」や「12ヶ月後の申請」などが設定されているケースが見受けられます。
SoftBank Air:条件なしで貰いやすい
SoftBank Airは、多くの優良代理店で「オプションなし」「申し込み時の電話で申請完了」「最短翌月振込」という、非常にユーザーフレンドリーな条件で2.5万〜3万円程度のキャッシュバックが設定されています。
まとめ:あなたは「安心の固定」派?「身軽な自由」派?
以上の比較から、以下のような基準で選ぶことをおすすめします。
【SoftBank 光を選ぶべき人】
・「持ち家」で、今後長く住み続ける予定の人。
・月額550円のオプション料を払ってでも、オンラインゲームなどのために「最高の速度」が必要な人。
【SoftBank Airを選ぶべき人】
・「賃貸」住まいで、将来引越す可能性がある人。
・オプション料なしで「おうち割」の恩恵を最大化したい人。
・工事費残債や撤去工事といった、解約時の「見えないリスク」を避けたい人。
ソフトバンクユーザーにとって、どちらもお得なサービスであることは間違いありません。しかし、「契約の縛られなさ」や「料金のシンプルさ」を重視するなら、SoftBank Airは非常に賢い選択肢となります。
